名も知らぬ草に blog

管理人:草(そう)

・ 田辺聖子 /心のメモ 


 一昨日。枕元に置きっぱなしの田辺聖子の本「人生の甘美なしたたり」を何気なくひらいたら、これまでと違う驚きがあった。今回いいなと思ったフレーズをいくつか。


「愛の反対は無関心である。」
「男と女は、ちがう種族なんだという発見。」
「一番のおしゃれ男は、「はらきたなき」所のない男である。」
「傲慢とは馬鹿の同義語。」
「人生は、非常時の連続や。」
「人生、エエとこ取りでよい。」
「人生の事実は単に素材で、そこから何かを作るのが人間の仕事である。」
「人生には、時として夜明けの美しさ以上に美しい時がある。」

 

 

ついでに。人生経験の浅いわたしがこれまでに思い至ったこと。
・女は薄情なくらいが幸せでいられる。情の深い女は苦労する。
・愛は寂しがり屋だから、愛は、愛のあるところに集まってくる。
・泣いてすがったりしていいのは男だけ。いざというとき、女は男らしくしないと。
・愛されるなら、それと等分かそれ以上に憎まれることを覚悟しなければいけない。相手が自分の願望どおりにならなかったとき、愛は憎しみに変わったりする。つまりただの駄々っ子。音楽レビューで「〇〇はもう終わった」「こんなの〇〇じゃない!」などという人がいるのはそういうこと。あと、モテない男ほど逆恨みする。
・男は女のことを「メシをあまり食わない」と思っている。ケーキとお菓子だけで生きてると思っているのらしい。
・男はナチュラルメイクとスッピンの違いが分からない。
・女はヒミツでできている。
・男は自慢でできている。もしくは、ガマンでできている。
・男はサバイバル、女はリバウンド。
・厄介ごとは「こんなときにかぎって」起こる。
・救急車を呼んでから来るまで5分くらいあるから、その間に身支度すればいい(お化粧とか)。
・親が亡くなったときでも、ご飯は食べなくちゃいけない。
・つまみ食いがおいしいのは、つまみ食いだから。
・やきとりがおいしいのは、串に刺さってるから。
・ケーキは小さければ小さいほど美味しい。


後半、食べ物のことばかりになってしまいちょっぴり恥ずかしい。


 田辺聖子の本を読んで思うのは、人生、何があるかわからない。ということ。わたしはこの先何年生きるか分からないけど……、笑う時間はあっても泣く時間はない。愛する暇はあっても憎むヒマはない。