名も知らぬ草に blog

管理人:草(そう)

・やりきれない? /夏休みの図書室 /司書のU先生 /巻きずしのなかの 

 

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 ドラマ「凪のお暇」、第4話をみて思ったこと。

・シンジは、シンジなりに、大切に思っていた凪が、他の男から適当な扱いをされていることが悲しくて耐えがたいのかも。
・自分が大切に思っている存在が、他人から大切にされていなかったら、やっぱり悔しいし悲しいし、やりきれないと思う。 でもまぁ、その大切さを自分だけが分かっていればいいのだけど。 その素晴らしさを知ることができたというだけで幸福かも。
・つらい恋のただ中にいる凪。 間違いを経験して、何が大切なのか、はじめて分かることもある。

 


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 2019.8.19 月曜夜。シャンプーしているときに、ふいに思い出した。夏休みの図書室でお手伝いしたこと。


 高校一年か二年のとき、夏休みのある一日に、図書室の司書の先生から招集をかけられた。
集められたのは、図書委員をしていたわたしと友人たち数名の、いつも図書室にたむろしていたメンバー。
当日、制服を着て学校へいくと、いつも生徒であふれている校舎はガランと人気がなくて、不思議な感じがした。

 

 「お手伝いしてほしいんだけど、ふふっ(^^*)」という、そのお手伝いとはどんなものだったかというと。
新しく入れた本の背表紙の下に「96‐な」とかマジックで書いた小さなシールを貼り、そのうえから本の表紙全体を透明なビニール製のシールで包む。それから、本を棚からべつの棚へと移したり、古い本を棚から外して片付けたり。 ひとことでいうと蔵書の整理。

 お昼になると、「みんなお疲れ様♪お昼にしましょう。」と司書の先生。準備室で電気コンロとガスストーブで沸かしたやかんのお湯でカップ麺をつくり、みんなでハフハフ食べた。


 当時、司書のU先生は四十代。15、6歳の私たちからみるとしっかりした大人で、大人だなぁと憧れていた。
U先生はか細い体に、シンプルなロング丈のワンピースにバレエシューズのような靴で、言葉のあとにいつも「ふふっ♪(^o^*)」がついたりして、大人だけど少女のような可憐さがあった。 不良な女子生徒たちがU先生のことを「あの先生、可愛いよね('o')」「うんうん、可愛い☆」と言っているのを聞いたこともある。そのときはうれしかった。

 U先生は可愛らしい人だけど、芯の通った人。 ある放課後、図書室のテーブルでおにぎりかサンドイッチかを食べていた不良っぽい生徒たちにたいして「ここは飲食禁止よ。出て行きなさい。」とキッパリ言い放った。U先生のその毅然としたふるまいに、わたしたちは驚いて、いっそう尊敬するようになった。


 そういえばいつかの放課後。そんな素敵なU先生から、わたしたちはお茶に呼ばれたことがある。頂き物のクッキーがあるの。あなたたち、どぉ?ふふっ♪(∂_∂*)というので、図書室の奥の準備室で、みんなで紅茶をいれて、クッキーをごちそうになりながら、好きな本の話などをした。クッキーは缶に入っていて、一枚ずつ透明な袋に包まれていて、バターやナッツやドライフルーツの風味が印象的な、いままで食べた事もないような美味しいクッキーだった。
先生の準備室に入れることも、憧れの先生からお茶やお菓子をごちそうになることも特別なことで、わたしはうれしくて、どきどきして、頭がくらくらした。


 そうだった。すっかり忘れていた。 素敵な思い出。ふふっ(^o^*)

 

 

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 月曜夜。
巻きずしのなかのキュウリってどうしてこんなに美味しいんだろう