名も知らぬ草に blog

管理人:草(そう)

・筋トレを実演する先生 /Sさん(86)のお話 /バロックおじいさん /オロナミンCをもらう /バッハ「 無伴奏チェロ組曲」 /アバ「Dancing Queen」 

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カーラー。髪を巻くもの。


 病院。
先生「こんにちは(^^) 暑いねぇ」 「マスクの中が、熱帯雨林です^^;」「だよねぇ」
さいきん踊ってる?と先生。 いえ、踊るの忘れてました。とわたし。
すると先生が椅子から立ち上がり、スクワットをはじめた。「これね、曲げたあと、こうして途中でとめるの。ここまででとめたら、また曲げるの。これいいよ☆」
先生は椅子を後ろに片づけ、こんどは腕立て伏せをしだした。 「あなたには無理だろうけどね(^^*)」と言いながら、武田真治の筋肉体操のように、床に胸がぴったりとつくハードな腕立て伏せを数回して、「あなたには無理だろうけどネ(^▽^*)」ともういちど言う。
先生、ふだんは所ジョージみたいにサラっと洒脱なのに、こんな熱血なところもあるんだ(@_@)
 せんせいったら。 ふっ、おかしなひと(゚ー゚*) 


電車。先頭車両に駆け込み乗車。運転席のすぐ後ろの窓から、正面の景色がよくみえる。
おー、100kmだしてる。早いはやい。
「ビューだね♪」という言葉がよぎる。「刑務所の中」という映画の食事シーンの「お肉いっぱい入ってる!【ビュー】だね☆」というセリフが浮かぶ。
刑務所の中での日常が描かれていて、あの映画は興味深かった。主演は山崎努松重豊香川照之田口トモロヲ(「植物男子ベランダー」の)、大杉連、その他。

 

 

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 帰り道、薬局。口紅やネイルの棚があり、ついふらっとそちらへ向かう。
お試しコーナーのルージュ、青味がかった赤(ワイン色)をちょっとくちびるにのせてみる。んー、なんかなぁ。
わたしのすぐ隣りで、初老の女性が店員さんに、爪をみせながらなにか訊いている。「こんな色がほしいんだけどね」「そうですねぇ」 「ないかしら、こういう色の」「どうでしょうねぇ」 おばあさんは真剣に質問しているのに、店員さんは品出し作業に忙しく、おばあさんにテキトーな対応をしている。
おばあさんの爪をみると、おぉっ、上品でエレガントなスモーキー(ベージュ系)紫。
おもわず横から「っ綺麗ですねぇ(^^*)」とコメント。おばあさん「あ、わかる?でしょおっ☆(^▽^*)」

そこからおばあさんの語りがはじまる。家にばかりいてもアレだから、ここへきてみたの、このネイルを探しててね。という。
おばあさんは苗字をK、なまえをSというらしい。 お歳は86歳。
「あたし、昔は着物を着る仕事をしていたの、お客さん百人くらいいてね」「えーっ。」 「でも帯は自分で結べなくて、ダンナにしてもらってた」
「いちばん上の姉がね、着物のお師匠もしてる人でね、だから姉にも帯を結んでもらうの☆」
「姉は生涯独身でね、90いくつで亡くなっちゃったけど。男ぎらいでね、こう、(といってSさん、わたしの手をにぎる)こんなふうにちょっとでも触られるのがイヤなの、姉は。」
「わたしもそうです、だから美容院に行かず自分で髪切ってます(^^)」「あら、そうなの? ちょっとみせて」
Sさん「あんた、髪をのばしたら、」「長いんです、ほら(と、後ろのポニーテールをみせる)」 「あら、そうなの。じゃあここの髪をね、こうまとめて、くるんとカールさせたらいいかも。」と、わたしの頬にかかる髪を指先に巻きつけて丸めながら「こんなふうにね☆」とアドバイスしてくれる。
Sさん何気にセンスある(#^^#) もっとSさんにオシャレのあれこれを教えてもらいたいなぁ。

Sさんに口紅をみてもらう。「(試しにつけたワイン色)これ、どうですか?('_')」「そうだねぇ。ちょいと派手だね。 えーとね、(口紅サンプルの棚から探す)」
「これなんか、いいんじゃない?(ベージュピンク)」「これですか」 それをつけてみる。おぉ、これは上品だ(@_@) わたし「どうでしょうか?」 Sさん「うん、いい!やっぱり似合う☆(∂_∂*)」

Sさん「戦争のときはね、あたしはまだ7歳で、田舎に疎開してたから助かったの。(家族は空襲で亡くなったり、兵隊になって戦死したり) だからアタシは苦労してないのよ(^o^*)」

Sさん。
ときどき、アバ(ABBA)のレコードをかけて踊るという。 亡くなったご主人がステレオ?などの音響機器が好きで、そのため、Sさんのリビングには「大きくてね、こぉんなよ!」(と、両腕を広げてみせるSさん)」立派な音響機器があるらしい。
「アバの【ダンシング・クイーン】ってね、あんた知ってる?」「♪ユー、キャン ダンス、♪ですね?(^^)」「そうそれ!それでフィーバーすんのよ☆(^▽^*)」 えー、すごい(@_@) この歳のひとでアバって。このひと かっこいいな♪(^^*) 
「(生きているのは)きょうで最後になるかもしれないから。 つめだけは、こうしてね、きれいにしてんの☆(∂_∂*)」
Sさんの話はまだまだ続きそうで、もうこれなら、喫茶店にでもいって話したらいいかも、うん、そうしたいかも。

Sさんとお別れして薬局をでて、バッグにつけた腕時計をみる。おぉ。Sさんとわたし、30分ほどおしゃべりしていたのね。 (薬局の店員さん、商品を陳列しながら、わたしたちに呆れたようす)
たりない。 もっとSさんの話ききたいお(*'ω'*) 
しかしあのSさん。センスあるし、話はおもしろいし。何気にいろんな過去がありそうだし。 あのひと、ただものではない。
またいつか。どこかで逢えたらいいなぁ。 (その可能性は限りなく低い)

  

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 街はずれのベンチでは、80近いおじいさんが重厚なクラシック音楽バロック音楽?(たぶんバッハ)を小さなラジカセで流しながら、ハトに囲まれている(ハトがおじいさんの頭や肩にとまったり)。その傍らにはワイングラス。グラスには赤ワインらしきものが入っている。
やすらぎのひととき、なのね。 いろんなひとがいるなぁ、と、うれしくなる(^^*)


 スーパー。さっそく、毛先を巻くためのカーラーを購入。Sさんの言った通りにしてみよう。 可愛くなってやる。(おぃ。^^;)
スーパー。ヨーグルト、訳あり梅干し、明治ブラックチョコレートをカゴへ入れてレジに並ぼうとしたらちょうど真横から60歳代の男性もきた。 長身のやせ形。まじめそうなボタンダウンシャツにジーンズ。おだやかなまなざしのちょっと素敵なひと。
わたし【どうぞお先に】そのひと【いえ、どうぞ】 わたし【どうぞどうぞ(^^)】そのひと【いえいえ、どうぞ♪(^^*)】 ……と、4.5回ほどそんな譲り合いをして、最後はわたしがそのお気持ちに甘えて(レディ・ファーストってことね?)、先に並ばせていただいた。


 スーパーを出たところの自販機で缶コーヒーを買おうとしていると、
しらないおじさんが「おねえちゃん、これあげる☆」と、白いレジ袋からオロナミンCをだして、わたしにくれようとする。「お菓子もほら、あげる(ガサゴソ、)」「や、そんなにいいです(^o^;」「そぉ?じゃこれ、はい☆(^▽^*)」といっておじさんはわたしにオロナミンCを手渡すと、むこうへ歩いて行った。

 

 帰宅して、鏡をみてみる。おー。(Sさんが見立ててくれた)この口紅、いいかも♪ 清楚な感じ。
さきほど購入した「訳あり梅干し」をひとつぶ、たべてみる。 んっ。お、美味しいっ(*'ω'*) さすがワケアリ。とひそかに納得。


バッハの曲を聴いてみる。
映画「バグダッド・カフェ」のなかでブレンダの留守中に息子が独りでピアノを弾いている、そこへジャスミンが入ってきて、少し離れたところに座って聴きはじめる。そこへこんどはルディ・コックス(ジャック・パランス。元:ハリウッドの絵描き)がきて、そぉーっと椅子に腰かける。目をつむってピアノに聴き入っているジャスミンを(その情景は神的な、神聖な感じ)、コックスさんは両手でつくったフレームの中に描こうとする。
その場面で弾いていた曲がこの「バッハ 無伴奏チェロ組曲」のなかの、「アヴェマリア」だった。と思う。 あの映画をもう何年も観ていないからあれだけど。あぁ、また観たいな。


とりあえず。アバ「Dancing Queen」で踊ってみたりして。ふふっ(^o^*)

 

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YOUTUBE /


Abba - Dancing Queen (Official Video) 
https://www.youtube.com/watch?v=xFrGuyw1V8s


Mischa Maisky plays Bach Cello Suite No.1 in G (full) /バッハ「無伴奏チェロ組曲
https://www.youtube.com/watch?v=mGQLXRTl3Z0