名も知らぬ草に blog

管理人:草(そう)

・夜明けに咲けと /らせん階段 /泥の川①、② /ピカ子さんのラジオ /「船を建てる」さきに叫んでおく。杏の木の下で /ルパン三世「ラヴ・スコール」

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  毎週木曜。お昼の1~4時。ラジコでベイFM「it」というラジオ番組を聞くようになった。ナビゲーターはメイクアップ・アーティストのピカ子さん、うさみす さん。
楽しいおしゃべりのあいまに、すてきな曲がかかったり。

 もえるごみをごみ集積所へ。ちょうちょがわたしの周りをふらふら、ひらひら、酔っ払いのように飛ぶ。蝶は酔っている、いつも。 道端にハゼラン。線香花火のような草姿。

 ふつうがない。 そういえばクリーミィマミの歌に「♪男の子とちがう 女の子って 好きとキライだけで普通がないの でも好きになったら いくつかの魔法をみせるわ ほんとうよ……」
 うる星やつらは。「♪あんまりソワソワしないで あなたはいつでもキョロキョロ (中略)星たちが輝く夜更け 夢みるの あなたのすべて 愛してもあなたはしらんぷりで 今ごろは誰かに夢中 あぁ、男の人っていくつも愛をもっているのね あぁ、あちこちにばらまいて わたしを悩ませるわ 」
 あぁ、ルパン三世の不二子「ラヴ・スコール」 「♪ラヴ・スコール イッツ・マイラヴ もう逃がさないわ 予告もなくつかまえるの この愛のスコールで だけどあなたのこころは風 いつのまにか すりぬける (中略)♪グッドナイト マイダーリン そばにいてほしいの ふたりだけの夢をみましょ……」

 

 よみがえる。鈴木志保「船を建てる」
 さきに叫んでおく。 「キャアーーー。」「どうしました?」「弟が落ちました。」「どうして?」「わたしが突き落としました。」「だいじょうぶですか?!」「だいじょうぶです。 さきに叫んでおきましたから。」
 あれ。不思議の国のアリスか「鏡の国のアリス」。たしか、アリスが女王様に挨拶したらとつぜん女王様が「キャーーー。」と悲鳴をあげて、アリスがびっくりして「どうなさいました?」、すると女王様は「(ドレスのすそにつまづいて、転んでしまう)それが起こるまえに、あらかじめびっくりして叫んでおいたのじゃ。」 アリスは冷静に思いました。「順番がちがうんじゃなくって?」
 「船を建てる」を読むときは、ジプシー・キングス「ジョビ・ジョバ」を聴きながら。よりいっそうせつなくて、心に届く。 物語に登場する主人公たちは、旅をしている。どこまでもさまよっている。
 「杏の木の下で」には、「蘇州夜曲」を合わせる。
 北京へとむかう蒸気機関車のなか、猿回しと猿に、パンクヘアのおじいちゃんが背中におんぶしたおばあちゃんを紹介する。「家内です。」「おー、それはそれは。はじめまして。」 おじいちゃんは背中のおばあちゃんをみせながら応える。「(家内は)死んでます。」
 おじいちゃんとおばあちゃんは若かりしころ、杏の木の下で出会った。 「おじいさん。おぼえていますか、あの海の絵のついてるレコード。」「わすれるはずはありません。おぼえていますよ。」「杏の木の下で踊りましたねぇ」「そうですねぇ。」 「おじいさん、いつか、連れていってくださいね。あの海へ。」「はい。わかりました。」「約束ですよ。」「約束です。」
(中略)おばあさんが食卓いっぱいに、あふれるほどにご飯を並べる。「おばあさん、こんなに食べられませんよ」「あぁ、ごめんなさいねぇ」 おばあさんがおじいさんに雪だるまのように何枚もの上着をかさね着させる。「おばあさん、こんなに着せられなくてもだいじょうぶですよ」 /「おばあさん、どうしました。」「おじいさんのことが心配でねぇ。お腹がすいてないか、寒くないかって……」「お腹はすいていませんし、とても暖かいですよ。」「そうですか。」「はい。だいじょうぶですよ。」「あぁよかった。おじいさんのことが心配で心配で……。」 「おじいさん。ほんのすこしだけ眠ってもいいですかねぇ。」「いいですよ。おやすみなさい。」 /「おばあさん、おばあさん。起きてください。」「おばあさん?……、」「そうですか。死んでいるのですね。わかりました。」 杏の木の下で。おばあさんは天に召されてしまう。

 

 

 

 


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・夜明けに咲けと (2018.9.10)

 

人知れず
夜露にぬれて 真夜中のつぼみ

誰もみていない
つぼみはしゅるしゅるとほどけ

小さな叫びをともなって
予感にふるえる

事態は先行してわたしのうでをつかむ
名前をよばれ ゆっくりと立ちあがり

いま 気高く咲く
いいえ、誰もみてはなりません

そう けっして 誰も

 

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* "Bloom at dawn." (2018.9.10).


Secret
The bud which gets wet with night dew, and is midnight

No one is seeing.
Untie a bud with SHURU SHURU.

With a small cry.
I tremble with feeling.

A situation precedes and grasps my arm.
You call the name, slowly, standing

It blooms nobly now.
No, no one is supposed to see.

So never No one.

 

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・らせん階段 (2018.9.10)

 

さて
運命的な夜のショウのはじまり

どちらさまも
正装していらっしゃい

一曲めは ダンサブルに
ステップは自由

音の世界に包まれたなら
オトナの階段を少々

準備はよろしくって?
あなたの歩みに合わせましょう

つぎの曲で新しいステップ
いま わたしたちは 音楽の子供

あなたの手をとって らせん階段をのぼりましょう
いま ぼくらは音楽の子供

 

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* Spiral staircase (2018.9.10)


Now
Starting of a show at fateful night

Who?
Be in formal attire.

A song of ME is danceable.
The step is free.

If it was wrapped in the world of sound.
Adult stairs, a little.

Preparations?
I'll add to your pace.

The step new by the next song
Now We Musical child?

I'll take your hand and go up a spiral staircase.
Now We're a musical child.

 

 

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・泥の川 (2005. )※再掲。


ほんの少し
わがままを言えるようになって

何か違う気もして
ぼんやりと見えない


ほんの少し
打ち明けて

どうしてか汚れる気もして
うっすらと悲しい


また少し
近づいて

どこか脆くなる気もして
ふんわりとなれない


むこうへ渡りたいのに
そこで微笑みたいのに

どのわたしがさえぎっているの

 

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* River of mud (2005.)※ saikei.


Just little.
After you can say now selfishness.

Please also think something is different.
It isn't seen absentmindedly.


Just little.
Please confess.

Please also think why it's becomes dirty.
I'm sad dimly.


It's little.
Please come up.

Please also think somewhere becomes fragile.
It can't be the muck percentage.


I'd like to migrate to the other side.
So I'd like to smile.

Which I interrupt?

 

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・泥の川 ② (2018.9.10~9.11)

 

軽口をたたきあって
お互いをほめたたえる日々

うちあけて
たしかめあうひととき

心は果てしなく飛翔して
ゆるしあう このとき

うちとけて
いま かたい握手を交わそう

約束なんていらない
ただ ふたり この夜をこえる

 

 

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* River of mud(2) (2018.9.10-9.11)


Please hit a pleasant joke each other.
Every day when mutual is praised

Please confess.
Some time confirmed each other

After a heart takes a flight interminably.
This explanation permitted each other

Please open up.
I'll exchange a handclasp now.

I don't need an appointment.
Two people exceed this night freely.