夜。バービーボーイズをけっこうな音量で聴いていたら 何かが降りてきて、それをあわてて手近な紙に(コピー用紙)ワーっと書きつけて、よみかえしていたら。
なにこれ、文字がふるえて逸脱しちゃってる。よりによってどうして今なの。 はなの奥から うっすらと血がにじんできた。
これはいけない。ちょっとそこの小娘。今夜はこのへんにしておいて 薬をのんでとっととお眠りなさい。 ちょいとそこのお嬢ちゃん、きょうもいちにちよく乗りこえましたね。 おやすみなさい。よい夢を。
なんだろうな、これ。断線していたところが 火花をちらしてつながった感じ? ダイヤルアップでぴ~ひょろろ。きっと、いまだけだろう。 そうだ。ホネホネロックで踊ろう。 だって わたしはすでに死んでいるんですもの。
いまのわたしにはシゲキがつよすぎたのかも。痛いっ。足ゆびにトゲがささったみたい。 球根かもね そうかしら。 ちょっとそこのバービーボーイズ。わたしのどこをわかるっていうの。
いつか、「日曜が手をふる」と書いたけれど。いまは何曜だったかな。何曜日でも手をふるのらしい。
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・土の中 (2004.6)
右足で左足を踏んでいた
まるで気付かなかった
ふわり微笑んだりして
左足、あなた
指も爪も
死んでるじゃない
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・おしながき (2004.6)
きょうは
何か
他のもの
すがるような聴き方
したくない
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・天窓の子守唄 (2004.6)
剃刀のように痩せて老魚
水よ
やさしくあれ
星のない空をゆるす者
夜よ
やすらかにあれ
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・木綿の日曜日 (2004.)
衣ずれのように彼はきて
背中から
そっと何かを羽織らせてくれた
日曜が手をふる
わたしも手をふる
ありがとう
何事もない一日をありがとう
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