名も知らぬ草に blog

管理人:草(そう)

・江戸っ子は /笑顔はうつる /岩手ことば

 しばらく前に思ったこと。江戸っ子の特徴は「照れ」かもしれない。「照れ」でできているんだ、きっと。そして照れが極まると「粋」になる。「男はつらいよ」の寅さんがそう。あと、江戸っ子は底抜けに優しい。見知らぬ人にも親切でどこまでも温かい。「とらや」の人たちみたいに。

 踊りながらふと母のセリフが頭をよぎった。背丈が「ベロシャラと」伸びる。他には、バホラバホラと嘘をつく、雨が「ドシャドシャと」降ってきた、メシャメシャと踏んでいく、その辺に「ベラリベラリと」散らかす、「ドットドットと」水があふれる、など。
 私の名前は母が思い付きでつけた(そのとき父は母のそばにいなかった。他の女のところにいた)。 父の妹がお見舞いにきたとき、母が「〇〇って名前にしようと思うんだけど」と言ったら妹さんは「あら素敵☆クラスでいちばん勉強のできる子がその名前なのよ」と賛成してくれて、その名前で母は出生届を出した。後日、岩手の祖母に「〇〇って名前にしたよ」と報告すると、祖母は「あいやー。」と驚いて「なんじょして、そっただ名前にしたんだ?」と嘆きはじめた。その理由は、祖母の同級生の〇〇ちゃんは学年でいちばん頭が悪くていつも青っぱなをたらしていたのだという。その話を聞くたびに、いろんな〇〇がいるんだなぁ。と可笑しい。
 母は岩手の花巻の出身で、よく東北なまりになる。東北の発音は「い」と「え」が近いから、兄さんは「ヌーさん」となる。あなたは「オマエさん」「おめさ」。女の人のアソコは「まんじゅう、or おまんじゅう」。恥ずかしいは「しょーすう」、恥ずかしいときは「オラ、しょーしぃ……」。 それから、岩手では可愛がっているものに「こ」をつけたりする。たとえば馬は「馬っこ」、子供は「童っこ(わらすっこ)」。

 

 午前中。化粧品売り場でビューラーを買ったら103円ですと言われて(えっ、売り場には千幾らってあったけど……)と戸惑った。 食品売り場では、フンパツして大玉の桃をカゴに入れた。他にはさんま蒲焼の缶詰、どん兵衛(そば&うどん)。レジの、わたしの前にお会計していた初老の小さくてふっくらしたおばさんが「お箸、2膳もらうわネ」、「きょうはハッキリしないお天気ねぇ。」とレジ係に話しかける。レジ係が会計の済んだものを袋に入れると、「あーら入れてくれるの? きょうはみんなから親切にされちゃってどーしましょ、うふふっ♪」と笑った。するとレジ係の若い女性もフッと笑って、わたしもつられて笑顔になってしまった。
 笑顔はうつる。むかし会社の受付嬢をしていたのだけど、ある日、こんにちはぁ☆とニッコニコの笑顔のお客様がきて、(^▽^)←こんな感じ、つられてこちらも笑顔になってしまった。そのときに「あぁ、笑顔ってうつるんだなぁ」と気付いて、それからは自分の方からニコニコ笑顔でお客様を迎えるようになったのだった。

 きょうの午後は映画「オデッセイ」を観ようと思う。このまえ一人で観たときはディスコナンバーが流れるたびに踊ってしまった。曲名は分からないけれど、アバの曲もあって最高。